今までの飲食店のスタイルでは通用しない時代が来る?

飲食店 経営

例えば、ブッフェスタイルの飲食店は、同じサーバーを使って大皿から料理を取るような提供スタイルを根本から変えるしかない。さらに、料理を取りにいくために多くの客が店内を動き回ることも「身体的距離の確保」の観点から難しい。食べ放題という意味では都度オーダーをする「オーダーバイキング」的な業態は残ると思うが、残念ながら従来のようなブッフェレストランを楽しむことは当面出来なくなるだろう。

居酒屋も『新しい生活様式』と照らし合わせると、従来の営業スタイルを貫くのはかなり厳しいと言わざるを得ない。「多人数での会食は避ける」「料理に集中、おしゃべりは控えめに」という部分をクリアするとなると、居酒屋の主力商品でもある「歓送迎会」「忘年会や新年会」などの需要当面低くなっていくはずだ。同様にカラオケスナックやバーのような業態は一般の飲食店に比べて換気能力も低く、音漏れの問題もあるので現状では対策がかなり難しいと言わざるを得ない。

今回の外出自粛によって売り上げを大きく減らした飲食店の傾向として、インバウンド客や観光客率の高い店や家賃の高い繁華街などの路面で営業していた店がある。逆に住宅街やベッドタウンなどで営業する地域密着型の飲食店やロードサイド店、さらには都市部であっても予約困難店などの人気店は落ち幅が比較的緩やかで、テイクアウトやデリバリーでのニーズもこれらの店の方が堅調だった。つまり、常連客やファンが多い飲食店はダメージが少なく、一見客が多い飲食店はダメージが大きかった傾向があった。よって、しっかりと固定客を掴み「選ばれる店」となるブランディングが今まで以上に必要となるだろう。

 

 

 

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