昭和30~50年代にかけて日本中が喫茶店の開業ブームに沸き、特に名古屋・愛知の伸び率は際立っていました。競争が激化する中でトーストなどをつけるモーニングサービスが普及したことで、業務用パンメーカーも成長していったのです。
喫茶店でのシェア約50%! 業務用製パンのトップメーカー「本間製パン」
代表格が1957(昭和32)年創業の本間製パンです。「東海3県の喫茶店は約1万3000軒。そのおよそ半数のお店にパンを卸しています」と同社営業部長の佐伯信哉さん。業務用食品というと、“量が多くて安い”というイメージを抱いている人も多いかもしれませんが、パンについては決してそうではないといいます。
スーパーやコンビニで売っている家庭向け量販品との違いは品質。業務用パンは独自の販売代理店を通して直接喫茶店に届けられるため消費までのスパンが短く、その分保存料などの添加物を極力使わず、材料を厳選して香り高い風味のよいパンに出来上がるといいます。同社の食パンの標準的な価格は3斤で600円台。スーパーなら一斤100円程度~で買えますから、喫茶店は少々価格が高くてもプロ仕様のこだわりのパンをお客さんに提供しているといえます。
【本間製パンのパンが食べられる名古屋周辺の主な喫茶店】
〇珈琲屋らんぷ(愛知県小牧市など ※一部店舗のぞく)、和田珈琲店季楽(愛知県東海市)、さかい珈琲(岐阜市など)
メイエキ地下には、パン食べ放題のモーニングやってるお店もあるよ