飲食チェーンが「幽霊レストラン」に乗り出す

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「幽霊レストラン」とは?

一言で定義するならば、「無客席型レストラン」となる。すなわち、設備がキッチンのみという、デリバリー・テイクアウト専門業態だ。

個人・中小企業どころか、大手チェーンも例外ではなく、現状でも「経営危機」にあるという自覚を持つ企業も多い。赤字店舗閉店での財務体質強化だけでは、今後予見できる危機には備えが足りない。そんな環境下にあって、このゴーストレストランが注目を集める。

初期投資の重さを回避できる

個人、中小企業、大手チェーン企業。事業規模は違えど、このゴーストレストランへのチャレンジと積極的な展開に、筆者は期待と可能性を強く感じる。今後は、およそ以下のような流れが飲食業界に浸透するだろう。

(1)大手チェーンは既存店のキッチンを活用し、従来のリアル店舗とゴーストレストランとの両輪での運営を行う。

(2)個人、中小企業は店舗数が限られる分、ゴーストレストランを用いて昼と夜で別業態を運営。一拠点で複数の飲食ブランドを保有する。

(3)ゴーストレストラン専門のFC(フランチャイズ)パッケージの増加。

(4)ショッピングモール内などで、ゴーストレストラン専用の物件の増加。

そこで、キッチン設備だけのゴーストレストランブースまでの投資がされている物件が増加することが予測できる。そうすることで、外食業界の課題の一つでもある初期投資の重さを回避できる、大家さん・テナントもWin-Winなモデルが構築できるのだ。

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