カシオ統計より
業態別平均利益率・FL率(食材費率・人件費率)
早速ですがカシオ独自の統計データより、全国小規模飲食店の業態別平均利益率・FL率(食材費率・人件費率)をご紹介します。
業態 | 利益率 | FL率 | 原価率 | 人件費率 |
---|---|---|---|---|
ラーメン | 35% | 65% | 35% | 30% |
居酒屋 | 34% | 66% | 38% | 28% |
焼肉 | 37% | 63% | 35% | 28% |
喫茶 | 50% | 50% | 25% | 25% |
ファーストフード | 35% | 65% | 35% | 30% |
西洋料理 | 35% | 65% | 35% | 30% |
レストラン | 34% | 66% | 38% | 28% |
日本料理 | 37% | 63% | 35% | 28% |
東洋・エスニック | 50% | 50% | 25% | 25% |
カフェバー | 40% | 60% | 35% | 25% |
※上記表における各項目の定義は以下の通りです
業態 ・・・ 売上シミュレーションで独自に採用している業態分類としています。
利益率 ・・・ 総売上に対する、総売上から食材費、人件費を差し引いた額の割合です。したがって、一般的な定義による売上高総利益率や営業利益率とは異なります。
FL比率 ・・・ 総売上に対する、食材(food)費+人件(labor)費の合計額の割合です。飲食店経営においては人件費の割合が大きく直接的な原価として捉えることが有効なため、特にFL比率という観点で日次の営業成績をモニタリングし利益を確保することが重要です。
原価率 ・・・ 総売上に対する食材費の割合です(一般的な定義と同じ)
人件費率 ・・・ 総売上に対する人件費の割合です(一般的な定義と同じ)
特に注意していただきたいのは、この表や飲食店経営を考える上でも一般的な組み立てとなりますが、日々の営業では売上から食材費に加えてあらかじめその日にかかった人件費相当額を差し引いた差益を確保しつつ(飲食店経営における売上総利益と捉えることができます)、月次ではあらかじめ織り込んでいた人件費以外の、お店の家賃や電気・ガス・水道代などといった経費を差し引いて利益を残さなければならないという点です(飲食店経営における月次の営業利益といえます)。
上記の表でいえば、一見喫茶店は儲かりそうですが、例えばよい立地で居心地を追求すると、この表に含まれない家賃比率が他業態より高くなる傾向があり、坪月商などの視点で見ると、本当に採算の取れる売上が望めるのかといった点が重要になります。