立ち飲みダメで雰囲気が激変

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英国のパブに歴史的危機

 英国のパブは、3月20日のジョンソン首相の演説で「可能な限り早く」閉鎖するよう求められ、持ち帰り以外の営業は禁止された。

 業界団体の英ビール・パブ協会(BBPA)は6月の声明で、2メートルのままではイングランド地方のパブの3分の1にあたる1万2500軒しか営業再開できないと指摘。1メートルになれば75%にあたる2万8千軒が再開できるとして、ルールの見直しを求めた。こうした声に押される形で、ジョンソン首相は23日の英議会で、1メートルへの変更を発表した。

 英国のパブの起源は古代ローマが進出した2千年ほど前にさかのぼるといわれる。ジョンソン首相は3月の記者会見で、パブに行くことについて「英国の人たちが持って生まれた、古代から存在する譲渡不可能な権利だ」と語り、重要性を強調してきた。

 英国社会は階級による分断が残るとされる。ラフバラー大学のトーマス・サーネルリード上級講師(社会学)は、パブの存在について「人々がより平等になる場所。英国文化のアイコンだ」と指摘する。

(ロンドン=下司佳代子氏)

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